朝6時にエルパソに着く
まだ暗い。
日本と比べまだまだ暑いとは言え、季節は確実に秋になっている。
バスディーボで夜が明けるまで待つ
明るくなってきたので、ユースへ向かう。
ニューオリンズのユースで会った並木の傘を持っている。
ニューオリンズを出るときにスタッフに並木が傘を忘れて行ったので、もしエルパソのユースに行くなら渡してくれ、と頼まれたのだ。
本当にまだエルパソのユースに並木が泊まっているかどうかなんてわからなかったが、スタッフに聞いてみると、Mr.ナミキはいるという。
部屋番号を聞いて行くと、並木がいた。
3日ぶりの再会。
ニューオリンズではほとんど話さなかったが、なんか再会するとちょっと嬉しい。
並木に傘を渡した後、一緒にアメリカとメキシコの国境の街、メキシコ側のファレスに行く。
メキシコへの国境越えは至って簡単。
25セントを払って、地下鉄の改札のようなゲートを超えて橋を渡ればそこはもうメキシコ。
橋を隔てただけなのにアメリカとメキシコは全く別世界。
異国情緒、という言葉で表現したらいいのだろうか?
適当な言葉が見当たらないが、アメリカよりは確実に貧しい感じ。
そのせいか、人のパワーが全然違う。
街並みも西洋というよりアジアっぽい。
物価も全然違って安い。
シルバーのベルトバックルを自分のものとお土産、合わせて3つ購入。
約30ドル! 安い!
タバコなんかアメリカで買うと1箱3〜4ドルするのにこっちは75セント
市内には露店が並んだマーケットがあって、ベルト、時計、サングラス、銀細工、玩具、食料品などが所狭しと売られている。
まるでお祭りの縁日みたいだ(笑)
「オイ!コラ!」「トモダーチ!」「チョトマテ、ミテケ!」
などなど、へんてこな日本語で声をかけまくられる。
どの店も似たり寄ったりだが、面白いので何軒か寄ってみる。
並木が銀のネックレスを指さして値段を聞くと
「45ドル」だという。
高いな〜って顔をするとすかさず
「アナタトモダチ、トモダチプライス35ドル」といきなり10ドル下がった。
首を横に振ると
「バックルとネックレス2つで45ドル!」
と言ってきた。
「高い」というと
二つで35ドルでどうだ?という
「高い!」と言って店を後にすると、背中越しに
「テーーーーーーーーン(10ドル)」って聞こえてきた。
並木と二人で大爆笑!
45ドルが最終的に2つで10ドル!
そんなんありえないだろ(笑)
まぁ、どこ行ってもこんなノリで面白い。
↑並木とファレスにて。並木現地の人みたいになっとるし(笑)
それぞれ見たい店が違ったので、並木と別れて別行動したあと、スーパーで食料を買って俺はユースへ戻る。
ユースへ戻りメシを作っていると並木が帰ってきたので一緒にメシを食う。
その後部屋に戻り、並木といろんな事を話した。
旅の話、彼女の話、これからの話、そしてお互いの夢、未来の話。
そして最終的には精神世界、宇宙の話まで
並木は最初難しそうな男だなーって感じたけど、ただピュアなだけだった。
なんかいろんな話をして、最終的には感極まって男ふたりで泣いてしまった。しかも大泣き。(笑)
知り合ったばかりの並木とこんな深い話ができるとは思ってもみなかった。
旅をしていると自分を覆っていたバリアみたいなものがどんどん削ぎ落とされていき、どんどんシンプルにピュアになっていく気がする、と並木が言ってた。
同じことを感じていた。
日本でもう一度会おうと約束し、並木に読み終わった本をもらった。
「銀河鉄道の夜」だった。
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