1992大陸横断記

1992年10月8日(木)晴れ「J(ジェイ)」

朝起きて同室のジムとJack in the box(ハンバーガー屋)で朝食。
ここのハンバーガーは結構美味しい。

その後俺はフィッシャーマンズワーフへ行こうとしたが、ジムが銀行へ行くので付き合ってくれ、という。
一人で行けねーのかよぉ、と思いながら仕方ないのでジムに付き合って銀行へ。

ジムが手続きしている間にロビーに置いてあってシティマップを見てると、近くに日本人街がある。
ジムに
「俺は日本人街へ行くわ」
というと、ジムは一緒に路面電車に乗ろうという。

なかなか意見が合わないが、正直俺は一人で行動したいタイプなので、

「じゃ俺は今からジャパンタウンへ行く、君は路面電車に乗れ、夜ユースで会おう!」

と言ってジムと別れる。

ジムは渋々

「Alright」と言って路面電車のチケット売り場の方へ歩いて行った。

オーストラリア人って寂しがり屋なのか??

さて、俺はジャパンタウンを歩いて、適当に昼食を取り、チャイナタウン、フィッシャーマンズワーフと徒歩で回る。
フィッシャーマンズワーフはシーフードがうまそうだったけど、お腹がいっぱいで食べれず、明日にする事にする。

サンフランシスコはバスや路面電車が市内くまなく走っている。
急ぎ足で回りたければ公共交通機関をうまく使えば効率よく回れる。

だけど、バスに払う1ドル(124円)さえもったいなく俺はひたすら歩いてサンフランシスコを見て回った。
長旅をしているとどれだけ歩いても足が疲れなくなるみたいで、今日ももう10km以上歩いている。

夕方6時頃チャイナタウンでチャーハンを食べる。
これが結構安くて量もあって油っぽくなくてうまかった!

まだユースに戻るには早かったので、道端に座り込んで地図を広げてどこに行こうか見てたら、知らない男に声をかけられた。

「〇〇(聞き取れなかった)に行きたいんだけど、この道で合ってる?」

男は俺に道を尋ねた。

「いや、俺も旅行者だからわからない」

というと、男に

「どこから来たの?」

と俺に尋ねられた。

俺は

「日本から」

というと

「オー!、ジャパン!、名古屋に友達いるよー!」

というなんか嬉しくなって

「おー、俺は岐阜、ニア名古屋だよー!」

と返す。

男の名前はジェイ、彼も俺と同じ27歳。南米系アメリカ人。
最近転勤でサンフランシスコに来たばかりらしい。

男:「ていうか、英語上手いねー、どこで習ったの?」

俺:「いや、普通に日本で」

男:「音楽とか聞く?」

俺:「うーん、プリンスとか、マドンナとか好きかな」

男:「ニルバーナとかは?」

俺:「聞いたことない」

男「じゃさ、俺んちこの近くだから、寄って行きなよ、ニルバーナのCDあるし」

てなノリで、この男のアパートへ行く事になってしまった。

丁度、日本の女子大生が海外で声をかけられた男について行き、レイプされたという事件をニュースで見たばっかだったので、うーーん、とは思ったが、俺もコイツも男だし、俺より体は小さい、しかも俺は護身用のナイフも持っていたので、最悪拳銃さえ出てこなければなんとかなるだろう、と思ったのと、なによりもこの時は怖さよりも、好奇心が完全に勝っていた。

俺はこの男について行くことにした。

彼のアパートに着き

「なにか飲む?」

と聞かれ

「コーヒー」

と答える

何故かジェイは大ウケ。

なんでそんなにウケるのか聞くと

「だって、日本人はみんな、なんでもいい、とか、なにがあるの?とか言うじゃん、だけど、タカシはコーヒーがいい、って(笑) 即決かよー!コーヒーないかもしれないじゃーん!ははは!」

と大笑い

なんでこんなにウケてるのか、意味がわからないが、とりあえず悪い気はしない。

「あのさー、タカシはシンプルなんだよ、ストレート、ベリーシンプル!、なんかそこがいい、日本人ぽくない」
「で、何年こっちにいるの」

俺「まだ1ヶ月ちょい、、」

ジェイ「それはこの旅でしょ、何年こっち(アメリカ)に住んでる?って話だよ」

俺「いや、住んでないって、日本から来て1ヶ月旅してる」

ジェイ「ワーオ!まじか!俺はタカシはアメリカに住んでて旅でサンフランシスコに来たと思ってたよ」

ジェイと、日本の話、ジェイの友人の話、音楽の話、好きな映画の話、ちょっとHな話、そんな話で2時間ほど盛り上がる。

ジェイの手相が偶然にも俺と同じ百握りなのを見つけ、俺がそれは日本では百握り(One hundred Grips)って言うんだ。って話すと、

「じゃあ100million HENTAIだー!」って笑う

ジェイはとにかく、明るく楽しい男で、100%言葉が通じ合ってるわけじゃないけど、なんか心が通じ合う感じ。

今日はもう遅いし、ジェイは明日仕事があるので、また土曜日会う約束をして、この日はジェイと別れる。

ジェイに途中まで送ってもらい、別れぎわジェイに

「タカシ、あんまり知らないヤツについてっちゃダメだよ!」って言われる。

お前も知らないヤツだっちゅうの!(笑)

明後日、土曜楽しみだ。

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